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(医)太一会
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ながしまクリニックCOLUMN

お供え物

投稿日: 2014年02月21日

1月の連休には福岡市の義父宅で義母の四十九日の法要の後、大村のお墓に納骨でした。法要の後、いつもは大勢集まる時には特製もつ鍋でお接待が定番の義姉も、さすがにお精進料理で仕上げをしました。義姉の分を祭壇にお供えすると、亡き義母が大喜びで汁椀を飲むのが見え、びっくり。湯葉や里芋の煮物が大好きだった義母。その汁椀は本当に美味しかったのです。他のお料理も次々と平らげられ、もうお義姉さんに差し上げて良いですか?と尋ねると頷かれるのでお下がりを義姉がいただきました。翌日、ご法要ラッシュでお忙しい大村の本経寺に、朝早くからお願いして納骨を済ませました。さすが大村藩の墓所、本経寺さんは、檀家でもない永島のお墓にも心のこもったお経をあげて下さり、ご先祖達も満足そうです。お墓を開けると、骨壺に混じって木箱がありました。外地で戦死され、遺骨を持ち帰れなかった義父の兄の遺品と思われ、胸が痛んでいると、ヨレヨレの軍服姿で最敬礼されている姿が見えました。長崎市で皿うどんを食べ、整備中の出島の周辺へ。お墓にいつも出て来られる、フェルメールの絵に登場するようなオランダ商人の男性もここに連れて来られたのかな、と永島の先祖の縁の地をしばし散策。高齢の義父は博多でお留守番でしたが、義父はある店の皿うどんと「よりより」(菓子)がお気に入りだと、義姉が購入。大阪では馴染みのない不思議な菓子に、永島の先祖は長崎の大村なんだ、と妙に納得。帰路、福岡の田舎にある、義母の実家の墓所にもご報告にお参りしました。夕暮れの寒い中、息子がお経をあげていると、ご満足そうなご先祖達だけでなく、実際のご近所さんが出て来られ、しばし昔話。夜更けて寒かったですけど。先祖の縁の地を訪ね、墓を参ることは、血脈のご加護に触れる貴重な機会だと思います。

 年末にお会いした真摯なカウセラー、神社昌弘さんは、自著「あなたにしか起こせない奇跡」で、不慮の水難事故で亡くなったお父様の不成仏霊がご自身のご病気に強く影響したことがわかり、先祖供養の大切さに気付いたと、紹介されています。現世のことばかりお願いするのではなく、ご先祖の成仏をまずお祈りするのが大事なのでしょう。全ての病が霊障だとは言えませんが、魂魄の魂の部分はあちこちに転生し、魄の部分は血脈の影響を色濃く受けるそうです。お仲間の橋本和哉先生(元々神経内科ご専門。西洋医学もバリバリ)が先祖供養の仕方を患者さん達にレクチャーされているのは鋭いご慧眼だと思います。今回、義姉任せにせず、義母の供養に一家でお参り出来たのは本当に幸いでした。これからはお墓参りには、お花だけでなく、ちょっとしたお供え物も持参しようかな、と考えています。